原点回帰!90年代のアクセサリーが、今あらためて輝いて見える理由 ~ GORO’s, LARRY SMITH, Thomas Curtis, HERMES, CARTIER

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原点回帰!90年代のアクセサリーが、今あらためて輝いて見える理由 ~ GORO’s, LARRY SMITH, Thomas Curtis, HERMES, CARTIER

最近、90年代に身につけていたアクセサリーが気分的に調子が良い。学生時代にアルバイトでお金を貯めてようやく手に入れたものもあれば、少し経済的な余裕ができた2010年代に、自分の理想を形にしてもらった90年代テイストを入れた一点物もある。

当時は今ほど海外が身近ではなかった。インターネットも90年代後半からだし、情報量が限られ、SNSも存在しない。雑誌の数ページや現地で感じた空気、偶然出会ったショップや人との会話。その限られた情報を頼りに、自分なりの価値観を少しずつ積み重ねてきた。

だからこそ、一つひとつにストーリーがある。

最近、周囲を見渡すと、長年集めてきたコレクションを見直し、本当に必要なものだけを残す人が増えている。一方で、積み上げてきたものを手放し、新しい価値観へ切り替える人も少なくない。時代が大きく変わろうとしていることを、多くの人が無意識に感じ取っているのかもしれない。

効率化、最適化、ミニマリズム。

社会全体が「持つこと」から「選ぶこと」へと価値観を移し始めているように感じる。日本を振り返ると、戦後の復興期には「物があること」そのものが豊かさだった。1960年代、「所得倍増計画」を掲げた日本は、高速道路や新幹線、港湾整備など国家規模のインフラ開発を推し進め、太平洋ベルト地帯を中心に重化学工業が発展した。ゼネコン各社は飛躍的な成長を遂げ、現場で汗を流す職人や土木作業員にまで豊かさが広がっていく。「努力すれば生活は豊かになる」という希望が、社会全体を包んでいた時代だった。70年代にはオイルショックという試練を経験しながらも、日本経済は再び力を取り戻し、80年代には金融、不動産、株式市場が膨張し、空前のバブル景気へと突き進む。

ブランド品、高級時計、ジュエリー。

所有することが成功の証であり、豊かさを可視化する時代だった。しかし、そのバブルは崩壊する。90年代後半には企業倒産やリストラが相次ぎ、「終身雇用」という神話は崩れ始めた。2000年代には派遣社員や契約社員など非正規雇用が増加し、働き方も価値観も大きく変化していく。そして2008年のリーマンショックが、その流れをさらに加速させた。2020年代に入ると、コロナ禍による社会の変化、少子高齢化と人口減少、世界各地で続く戦争や資源・エネルギー問題、物価高騰など、不確実性が日常となる時代を迎えている。

こうした時代だからこそ、人々は「何を持つか」ではなく、「なぜそれを持つのか」を問い直すようになった。

だから今、90年代のアクセサリーが新鮮に映るのだと思う。それは単なるヴィンテージブームではない。情報が限られていた時代だからこそ、自分の感覚だけを頼りに探し、悩み、選び抜いたものだった。誰かの評価ではなく、自分自身の価値観で身につけていた時代。そこには効率もアルゴリズムも存在しなかった。だからこそ、そのアクセサリーには「時間」という、誰にも真似のできない価値が刻まれている。

ファッションのサイクルは、およそ20〜30年で繰り返すと言われる。

戻ってくるのはデザインだけではない。その時代を生きた人々の感性や空気感、そして価値観そのものが、少し形を変えて再評価されているのだ。

そして今、私が見直そうとしているのは、アクセサリーだけではない。自分自身の生活そのものも、大きく変えていこうと考えている。年齢を重ねたからではなく、これからの時代をより良く生き抜くために、生活環境や習慣を根本から整えたいと思うようになった。情報を必要以上に追いかけず、人間関係も仕事も、自分にとって本当に大切なものを見極めていく。

目指したいのは、無理を重ねる生き方ではない。心も身体も、そして感性も、いつでも本来の自分に戻れる「ニュートラル」な状態であり続けることだ。それは立ち止まることでも、守りに入ることでもない。余計なものを削ぎ落とし、自分が積み重ねてきた経験や感覚を、これから先の人生や表現に、より純度の高い形で活かしていくための準備である。

ファッションも、生き方も、仕事も、本質はきっと同じなのだろう。

時代に流されるのではなく、自分の軸で選ぶこと。数ではなく質を大切にすること。新しいものを追い続けることだけが進化ではなく、本当に必要なものだけを残し、自分という原点へ立ち返ることもまた、未来へ進むための進化なのだと思う。

90年代のアクセサリーを見つめ直しているのは、懐かしさに浸るためではない。あの頃の自分が信じていた感覚を、もう一度これからの時代に取り戻すためだ。

時代は変わる。価値観も変わる。それでも、自分自身の感性だけは、自分で磨き続けるしかない。だから私は今日も、自分にとって本当に価値のあるものを選び続けたい。

それが、どんな時代にも流されない、自分だけのスタイルなのだから。

 

 

 

 

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