FRITZ HANSEN for BIOTOP
株式会社ジュンが展開する「BIOTOP(ビオトープ)」と「bonjour records(ボンジュール レコード)」が、このたび北欧家具の象徴ともいえる「FRITZ HANSEN(フリッツ・ハンセン)」とコラボレーションを果たした。発売されるのは、アルネ・ヤコブセンが1954年にデザインした名作「DOT STOOL(ドットスツール)」の別注モデル、そしてキャップやTシャツといったアパレルラインである。
FRITZ HANSENは1872年、デンマークで創業した老舗家具ブランド。長きにわたり世界的デザイナーと協働し、時代の先を見据えたコンセプトを実現してきた。そこにあるだけで空間を一変させる家具は、アイコンとしての存在感を持ちながらも、日常に馴染む普遍性を兼ね備えている。
今回の別注で選ばれた「DOT STOOL」は、メインの椅子としても、予備のスツールとしても活躍する。モダンでありながら軽やかさを持ち、空間に静かに調和するこの作品は、アルネ・ヤコブセンのデザイン哲学を体現していると言えるだろう。
さらに特筆すべきは、FRITZ HANSENとして初となるアパレル展開だ。キャップやTシャツにあしらわれたロゴや、フォトグラファー熊谷勇樹氏が撮り下ろした家具の写真をプリントしたTシャツは、家具という枠を超えた新しい表現のかたちだ。
私自身、ヤコブセンのデザインには特別な思い入れがある。コペンハーゲン市内のSASロイヤルホテル(現ラディソン コレクション ロイヤルホテル)に15年ほど、年に2度は通い続けてきた。そして、自宅でもエッグチェア、スワンチェア、円テーブル ダイニングテーブルといったFRITZ HANSENの名作を実際に愛用している。日常の中で、デザインが空間を変え、時間の流れまで豊かにしてくれることを肌で感じてきた。
だからこそ、今回の別注はただの限定アイテムではなく、「家具を超えたFRITZ HANSENの世界をまとう」という体験そのものだと思う。家具とアパレル、その交差点に生まれる新しい文化的価値を楽しみたい。





