Forbes T-Shirts & AKA SIXとFRAGMENT、おまけでBMW Neue Klasseの第一弾モデルiX3
1917年にアメリカで創刊された、世界を代表する歴史ある経済・ビジネス雑誌Forbesから発売されたアパレル
藤原ヒロシ氏とコラボモデルをリリース
WILD BUNCH × AKA SIX × FRAGMENTのP/O スウェットPK
2016年、AKA SIXとしてコレクションを展開した、SIMON BARKER(サイモン・バーカー)。“SIX”の名で知られる彼は、70年代ロンドンのパンク・シーンをリアルタイムで体験し、その内側から記録してきたフォトグラファーである。
Sex Pistolsを取り巻いたファンやクリエイターたちによるコミュニティ「Bromley Contingent」の一員として、1976年から78年にかけて、当時のパンク・シーンを撮影。Malcolm McLaren、Vivienne Westwood、Jamie Reid、Sex Pistolsらとも関わりながら、まだパンクが巨大なカルチャーとして商業化される以前の空気を、プライベートなスナップとして残していった。
その写真をまとめたのが、写真集『PUNK’S DEAD』だ。
そこに収められているのは、ステージ上のスターだけではない。フラットやベッドルーム、キッチン、パーティー、ライブ会場などで過ごす若者たちの姿。まさに、パンクというカルチャーが生まれた瞬間を内側から捉えた“プライベート・アルバム”ともいえる作品である。そして、この『PUNK’S DEAD』をきっかけに、Simon Barkerの活動は写真だけにとどまらなくなっていく。
2012年、写真集に関連したTシャツのプロジェクトをきっかけに、東京のfragment designとのコラボレーションがスタート。その後、藤原ヒロシの協力も得ながら、当初「PUNK’S DEAD」と名付けられていたレーベルは、Tシャツだけではなく、シャツ、ジャケット、トラウザーズ、スウェット、ニット、アクセサリーなどへと徐々に広がっていった。
やがてそのレーベルは「AKA SIX」へと名前を変え、2016年にはミラノの10 Corso ComoでAKA SIXとしての服を展開する。
70年代のパンクを“再現”するのではなく、その時代を実際に生き、撮影し、Malcolm McLarenやVivienne Westwood、Sex Pistols周辺のカルチャーを肌で知るSimon Barker自身の経験を、現代のウェアへと落とし込んでいく。
そして、Seditionariesの世界有数のコレクターとしても知られる藤原ヒロシ率いるfragment designとの継続的なコラボレーションによって、AKA SIXは写真家のアーカイブと、日本のストリートカルチャーが交差する独自の存在へと発展していった。
AKA SIXの服にある、カットオフ、インサイドアウト、腕章、強烈なグラフィックといったディテールは、単なる“パンク風”のデザインではない。
その背景には、70年代ロンドンのパンクを実際に知る人間の記憶と、そこから生まれたリアルなアーカイブがある。
そして、AKA SIXを語る上でもうひとつ見逃せないのが、英国ブリストルの伝説的なサウンドシステム・クルー「WILD BUNCH」である。
1980年代前半、ブリストルのSt Paul’s地区を中心に活動していたThe Wild Bunchは、レゲエやダブをベースに、パンク、ソウル、R&B、そして当時まだ新しいカルチャーだったヒップホップまでを大胆にミックスしていた。
その活動の中心となったDug Outには、パンクス、ゴス、ラスタ、黒人コミュニティ、ヒップホップ・ファンなど、異なる文化を持つ人々が集まった。そこには決められたドレスコードもなく、音楽とファッションが混ざり合いながら、新しいブリストルのアンダーグラウンド・カルチャーが形成されていった。
興味深いのは、Wild Bunchのメンバー自身がパンクの洗礼を受けていたことだ。
つまり、70年代ロンドンで生まれたパンクの精神は、そこで終わったわけではない。
それはレゲエやダブと出会い、さらにヒップホップやサウンドシステム文化と融合しながら、80年代のブリストルへと受け継がれていった。
Wild Bunchからは、後にGrant Marshall(Daddy G)、Robert Del Naja(3D)、Andrew Vowles(Mushroom)がMassive Attackを結成。1991年の『Blue Lines』へと続く、いわゆる“Bristol Sound”の源流のひとつとなっていく。
そう考えると、Simon Barker / SIXが体験した70年代ロンドンのパンクと、Wild Bunchが生み出した80年代ブリストルのサウンドシステム文化は、決して別々の歴史ではない。
どちらにも共通しているのは、既存のルールやジャンルの境界に収まるのではなく、自分たちが好きな音楽、服、グラフィック、仲間たちを自由に混ぜ合わせ、新しいカルチャーを作っていったことだ。
そして現在、AKA SIXがFRAGMENT DESIGNとともにWILD BUNCH(BRISTOL)とのコラボレーションを展開している。
これは単なる過去のミュージック・ネームを使ったコラボレーションではない。
70年代ロンドン・パンクから、80年代ブリストルのレゲエ、ダブ、ヒップホップ、そしてMassive Attackへと連なっていった英国アンダーグラウンドの歴史。その異なる時代と都市で生まれたカルチャーを、Simon Barker自身の記憶とFRAGMENT DESIGNの視点を通して、現代のウェアへとつなぎ直すプロジェクトなのである。
AKA SIXの背景を知ると、WILD BUNCHとのコラボレーションがなぜ自然なものなのかが見えてくる。
そこにあるのは、単なる“パンク・ファッション”ではない。
音楽、アート、写真、ストリート、そして服。
ジャンルの境界を越えながら、時代ごとのカウンターカルチャーを次の世代へ受け渡していく。
その流れそのものが、AKA SIXの魅力なのだ。
BMW iX3 – 60年ぶりに蘇る「Neue Klasse」
BMWが2026年に発売した新型「iX3」は、単なる新型EVではない。BMWが約60年ぶりに掲げる「Neue Klasse(ノイエ・クラッセ)」の第一弾モデルであり、これからのBMWがどこへ向かうのかを示す重要な一台だ。
そもそも「Neue Klasse」とは、1960年代にBMWが投入したモデル群に由来する。当時のBMWにとって、それはブランドの方向性を大きく変える転換点だった。そして2026年、BMWは再びこの名前を掲げた。
新型iX3は、既存のX3を電動化しただけのモデルではない。800Vの電気システム、第6世代BMW eDrive、そして車両の走行制御を統合する「Heart of Joy」など、ハードウェアとソフトウェアの両面からクルマそのものを再構築している。
日本仕様ではWLTCモードで最大906kmという航続距離を実現し、800Vシステムによる急速充電にも対応する。さらにインテリアには、フロントウインドウ下部に広がる「BMW Panoramic Vision」を採用。クルマはもはや単なる移動のための機械ではなく、デジタルテクノロジーと人間の感覚を融合させる空間へと変わろうとしている。
興味深いのは、その未来的な中身だけではない。
デザインには、1960年代のNeue Klasseを思わせる要素が随所に取り入れられている。伝統をそのまま復刻するのではなく、過去のDNAを未来へと再解釈しているのだ。
つまりiX3が示しているのは、「BMWがEVを作った」ということではない。
BMWが、もう一度BMWそのものを作り直そうとしている。
60年前、Neue KlasseがBMWの新しい時代を切り開いたように、2026年のiX3もまた、これから始まるBMWの新しい時代の入口なのかもしれない。






