とよんちのたまご 都立大学駅前店が閉店。最後の「食べ納め」へ 2026

FOOD

とよんちのたまご 都立大学駅前店が閉店。最後の「食べ納め」へ 2026

「とよんちのたまご 都立大学駅前店」が、9月中旬でこの場所を閉店するという。

そう聞いたのは、8月の初め頃だった。

いつものように卵を買いに立ち寄ったとき、年配の女性店員さんから「9月中旬で、ここは閉めるんですよ」と教えてもらった。

そのとき、「近くで空いている物件があったら教えてくださいね」と言われたことも、なぜか印象に残っていた。

その会話を思い出して、閉店直前になって、もう一度買いに行ってきた。

いわゆる「食べ納め」である。

とよんちのたまごが都立大学駅前にオープンしたのは、ちょうど下の女の子が生まれた頃だった。

それ以来、子どもが卵好きだったこともあり、2週に一度くらいのペースで、なんとなく足を運ぶようになった。

特別な日に買うというより、近くを通ったときに「そういえば、そろそろ卵を買おうか」と立ち寄る。

そんな存在だった。

だから、「ここがなくなる」と聞くと、やっぱり少し寂しい。

店そのものがなくなるというより、そこにあった時間が一つ消えてしまうような感覚がある。

子どもが生まれた頃から、何度となく買いに行った卵。

子どもが少しずつ成長していくのと同じ時間の中に、この店もあった。

考えてみれば、街にある店というのは、単に物を買う場所ではないのかもしれない。

何気なく通り過ぎていた店、何度も買い物をした店、店員さんとのちょっとした会話。

そういう小さな記憶が積み重なって、自分にとっての「街」になっていく。

だから、閉店の知らせを聞くたびに、少しだけ自分の記憶まで持っていかれるような気がする。

今回が、この場所で買う最後の卵。

そう思いながら店を出た。

……と思ったら、ちょっと嬉しい話が続いていた。

どうやら移転先が無事に見つかったらしく、完全にこの街からなくなってしまうわけではないようだ。

新しい店舗は、現在の都立大学駅前の場所から少し離れて、駅から歩いて7分ほど。パーシモンホールの近くになるという。

オープンは10月から11月頃の予定とのこと。

駅前からは少し遠くなるけれど、歩いて行ける距離なら、これからも買いに行けそうだ。

「なくなってしまう」と思っていたものが、少し形を変えて残っていく。

それだけで、なんだかホッとする。

子どもが生まれた頃から我が家の食卓に登場してきた、とよんちのたまご。

新しい場所でも、また何年、何十年と、誰かの日常の中にある店でいてほしい。

今回は「食べ納め」ではなく、どうやら「場所納め」だったようだ。

新しいお店ができたら、また買いに行こう。

今度は、パーシモンホールの近くまで、少し歩いて。

 

 

 

 

 

Related Articles

Recommend

TOP